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「肥満とは・・・」
昔から「ダイエット」の文字のない女性週刊誌は見たことがありません。最近の男性用のフィットネス雑誌でも「効果的な減量」「引き締まった肉体」などの記事を目にします。今や男女を問わず脂肪の少ない身体を望んでいるようです。また、何も週刊誌だけでなく、学術的にも「ベルトの穴が一つ広がると寿命が10年縮まる」とも言われ、肥満は「シンドロームX」と呼ばれ、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病(成人病)の要因とされています。
ところで、肥満とは一体どのような状態なのでしょうか? 簡単に言えば「からだの中に必要以上に脂肪がたまり過ぎた状態」のことです。簡易的な体脂肪計が一般家庭に普及する前、私たちはヘルスメータに恐る恐る乗り「やせた」「太った」と喜んだり、落ち込んだりしていましたが、これは単なる体重の増減ですから、正確には「増えた」「減った」が正しい表現になります。体脂肪計が一般家庭に普及するようになった今日では体重の脂肪に占める割合、すなわち体脂肪率が肥満度の目安として定着した感があります。そこで今回から「ダイエットと自転車」の話題をお話ししましょう。

 
体脂肪の増減のメカニズムは非常にシンプルで、摂取したエネルギーと消費したエネルギーとの収支バランスで決まります。つまり、摂取エネルギーが消費したエネルギーを上回るとほとんどが脂肪として体内に蓄積されるのです。脂肪は日常生活の中で大切なエネルギー源ですから、この貯蔵システムはヒトを含め動物が豊かな食物に恵まれなかった時代には飢餓に対し有効に働いたことでしょう。しかし、現代は飽食の時代です。必要以上に食べた分のエネルギーは積極的に体を動かし、消費しなければ脂肪として蓄積されるのです。
そうなると、できるだけ多くのエネルギーを消費してくれる運動の方が効率的です。例をあげて説明しましょう。気になる腹部の脂肪を減らそうとして腹筋運動を試みるシーンをテレビなどで時々見かけますが、残念ながらこの運動は脂肪を燃やす運動ではなく、また消費エネルギーもわずかなものに過ぎません。なぜなら腹部の筋肉は、全筋肉の5%未満で、一般の人なら腹筋運動は1分も持続すると疲労困憊に達することがほとんどです。実は上半身の局部的な運動は脂肪を落とすことより筋力を増すことがその目的なのです。一方、お尻から下の筋肉は全筋肉の70%程度を占め、上半身の筋肉に比べて疲れにくいことから長時間の運動も楽に行え、消費エネルギーを高めるのに最適なのです。このように消費エネルギーは筋量と運動時間に比例するのです。自転車のペダリング運動はこのお尻から下の下半身を主働筋とする運動なので消費エネルギーを高める最適な運動といえます。

 

 
「運動強度の選択はエネルギー源の選択!」

 “こんなに運動しているのに痩せない” サイクリング、ジョギング、スイミング・・・有酸素運動を継続している人でこんな経験をお持ちの方は少なくないでしょう。考えられる原因は二つ。・消費したエネルギーよりも多く食べている、・運動強度(運動の強さ)が適切でない、前者はダイエット(食事制限)との関係があるので別の機会にお話しするとして、今回は後者の運動強度に着目してみましょう。
 ヒトが生命を維持するためのエネルギー源は糖分、脂肪、たんぱく質の三つです。このうち、たんぱく質は、糖分・脂肪が枯渇したときに筋肉などを分解してエネルギーに変える言わば非常最終的なエネルギー源ですから、普段の生活や運動するときのエネルギー源は糖分・脂肪分となります。ところで、この二つのエネルギー源は運動強度によって使われる割合が変化します。
  図1をご覧ください。運動が激しくなればなるほど肝臓や筋肉に貯蔵されている糖分を燃やしてエネルギーに変え、脂肪はほとんど燃えません。一方、軽い運動ではエネルギー源の半分は脂肪であることがわかります。運動強度の選択はエネルギー源を選択しているようなものなのです。


「日ごろ、運動不足の人ほど自転車がおすすめ!」

 脂肪を落としスリムな身体を目指すならば、脂肪が効率的に燃焼する軽運動を行わなければなりません。ここで、もう一度図1をみてください。単純なことですが、軽い運動の場合、疲労物質の蓄積が少なく運動を長時間にわたって行うことが可能です。一方激運動になると、疲労感の手助けもあってか、たくさんやった気分になれますが、長時間続けることは不可能です。この両者を比較すると、消費するエネルギーは軽運動+長時間の方が大きいのです。軽運動の効果は効率よく脂肪を燃焼するだけではなく、実質的な脂肪燃焼量も大きくなり、(脂肪の)減量には適しているのです。
 ところで、日ごろ運動していない人が軽いジョギングを行うと、どれくらいの運動強度になるのでしょうか?
 
 1kmを8分ぐらいの歩くよりやや速い軽いジョギングでも日ごろ運動していない人では、最大能力の70%の運動強度となり、エネルギー源となるのは脂肪ではなく、糖分が中心となってしまうのです。自転車の場合ですと、時速15km/h(普段自転車で通勤するくらいの速度)で最大能力の50%の運動強度となり、脂肪がエネルギーの半分になります。脂肪を100%エネルギーとしたいところですが、残念ながらいかなる運動や生活でも脂肪は最大で50%までしかエネルギーとなりませんので、これが最も脂肪を多く燃やす運動強度となるのです。最大能力の50%の運動強度とは脈拍にすると110〜130拍程度です。
 このように日頃運動を行っていない人でも、自転車では軽い運動強度を得ることができるので、脂肪を燃焼させるには最高の運動となるのです。

 

 
「夏場の減量には脱水に要注意」

 “わずか8kmの市民マラソンで30人が倒れ、2日後には2名のランナーが死亡” 少し古い話ですが、昭和53年6月福島市で開催された市民マラソンでの事故です。当日の気温は30度、6月の東北にしては異常な暑さで、この事故は典型的な脱水による熱射病だったそうです。
 ダイエットには軽運動+長時間の運動が有効であることを前回お話ししましたが、今回は暑い季節に長時間の運動で最も注意しなければならない脱水に焦点をあててみましょう。
 私たちの体内の水分は、体重の約6割にもなります。水だけでも30日も生きられることもありますが、水分を断つと5日程度で命を失います。これほど重要な水分は運動中にどのような働きをしているのでしょうか?

  自動車はラジエーターの水が不足すると冷却システムが働かず、エンジンはオーバーヒートしてしまいますが、私たちの身体も同様です。運動中は糖分や脂肪などのエネルギー源を燃焼させ、多量の熱を発生させます。これを冷却させるのが水分の役割で、体内の水分が熱を吸収し、皮膚表面に運び蒸発させ体温をコントロールします。これが、発汗の役割で「発汗は冷却システム」なのです。また、水分は栄養物や老廃物の運搬作業も行っているので、多量の水分損失は運動を維持させることを困難にします。
 種目によっても異なりますが、夏場の運動では少なくても1リットル、多いときは8リットル以上もの多量の水分を損失します。体重の3%の水分損失(60kgの人なら1.8リットル)で運動能力は低下し、7%の損失(60kgの人なら4.2リットル)で幻覚症状を示し、10%の損失(60kgの人なら6リットル)で熱射病となり、大変危険な状態になります。


「脱水に対する自転車の利点」

 私たちの身体はこのような危険にさらされる前に必ず予告をしてくれます。のどの渇きが代表的な予告です。このようなときには早めの水分補給が必要となりますが、自転車にはボトルが取付けられますので、いつでも水分補給が可能になります。そして、他の有酸素運動よりも速い速度で運動できる自転車は、風による冷却効果で発汗量が少なく、脱水になりにくい運動といえるでしょう。夏場こそ自転車でダイエットしてほしいものです。
 1回の運動で1〜2kg減ったとしても、夏場の運動後の体重減少は水分がほとんどです。こんなときには必ず水分を摂取するように心がけなければ危険です。ダイエットが目的ならば糖分を多く含んでいるスポーツドリンクは、避けた方が良いでしょう。
 
1〜2時間以内のサイクリングならば低血糖になることもないので真水もしくは0.2%のナトリウムを含んだ食塩水を積極的に摂取するほうがダイエットには有効です(注:レースなどは高強度で行われるのでスポーツドリンクでの補給がよい)。運動後に体重が増えていても、真水もしくは食塩水ならば余分な分は尿として排泄されるので太ることはないので、ご心配なく!

 

 
「収支バランス、どの方法を選ぶ?・・・」

 ダイエット(ここでは脂肪を燃焼させ減量させる)には、「消費したエネルギー」が「摂取したエネルギー」を上回らなければなりません。この収支バランスに着目すれば、方法は次の3つになります。
(1)消費エネルギーは同じで、摂取エネルギーを減らす(つまり 食事の量のみ減らす)
(2)消費エネルギーを増やし、摂取エネルギーは同じ(つまり 運動量のみ増やす)
(3)消費エネルギーを増やし、摂取エネルギーは減らす(つまり 運動量を増やし食事の量を減らす)

(1)の場合は脂肪以外にも体に大切な筋肉量を減らしてしまい、安静代謝(=じっとしているときに使う消費エネルギー)が減少、太りやすい体質になる ので、できるだけ運動を取り入れ、安静代謝の維持・向上を促した方が効果的です。

(2)の場合で自転車を使った減量計画をシミュレーションしてみましょう。
時速15km/h(通勤・通学の平均的な速度)で平地を走行した際の消費エネルギーは1時間で約180kcal(基礎代謝を含まない運動分のみ)です。脂肪1kgを燃焼させるには約7300kcalの負のエネルギーが必要ですから、1日で1時間の走行では脂肪1kgの減量に必要な日数=7300kcal÷180kcal/1日=約40日
となります。


  次に(3)のパターンでシミュレーションしてみましょう。
1日の摂取エネルギーでご飯茶碗半分(75g:約110kcal)減らし、(2)の場合と同じように走行した際には、
脂肪1kgの減量に必要な日数=7300kcal÷(110kcal/1日+180kcal/1日)=約25日、
となります。
1日でご飯茶碗1杯分(150g:約220kcal)を減らし、(2)の場合と同じように走行した際には、脂肪1kgの減量に必要な日数=7300kcal÷(220kcal/1日+180kcal/1日)=約18日
となります。
食事の量を減らし、自転車を漕いで運動量を増やす(3)のやり方が最も効果的になります。


「持久力が向上すればもっと効率的!」

ところで、自転車の速度と消費エネルギーの関係はどうなるのでしょうか?走る速度が速くなればなるほど消費エネルギーは加速度的に増加していきます(図1)。



加速度的に消費エネルギーが増すわけですから、時速10km/hから20km/h、30km/hと2倍、3倍となっても消費エネルギーは3倍、8倍と増します。
速度を上げる為には、毎回のトレーニングにより持久力を増していくことです。
持久力が増せば、楽に速く走れるようになるので多くの脂肪が燃焼され、ダイエットの効率アップにつながります。やはり「ダイエットに近道無し」ということでしょうか。

 
これまでの話をまとめると、1日に1時間程度(長く乗れればもっと良い)、しかも継続して自転車に乗る事がオススメです。更に持久力がついてきたら、段々とスピードを増していくことが、ダイエットの効率をアップさせることにつながる様です。

最初はお買い物用自転車でも良いと思います。長く、速く走れる様に
なったらスポーツ車にステップアップ されると良いでしょう。
軽く、長く走れる細身のタイヤやスリックタイヤ等を履いたスポーツ車がオススメです。

 
ブリヂストンのスポーツ車「アンカー」はコチラです。

次回はダイエットメニューの作成事例と、ちょっとした成功の秘訣についてお話ししたいと思います。お

 


「何度もトライしてみたが結局やせることができなかった!」
こんな経験をお持ちの方は少なくないと思います。
まずは、自転車ダイエットメニュー作成の前にダイエットを成功させるための
ちょっとした秘訣を紹介しましょう。
「1. 現状を知る工夫」

何事も現状を把握することから始まるように、まずは自分の体重を知ることです。ここで少し工夫を折り込んで欲しいのです。単に体重計に乗って○○kgを知るのではなく、毎日(できれば毎朝決められた時間)体重を量ってそれを記録し、パソコンなどを使ってグラフにし、視覚化してみましょう(※グラフの最小、最大目盛り幅は狭くし、ばらつきがわかるようにすることも大事です)。
体重は摂取する食事や水分の量でかなり変化するものですから、1日の中でできるだけ同じ時間に量り、それを1週間程度のレンジで観察することが重要です。昨日に比べ、+○○kgとか、−○○kgと評価するのではなく、1週間前に比べ、2週間前に比べ、どう変化したかを知って欲しいと思います。
また、1週間のトレンドの中味を観察することも重要です。例えば、「月曜日になると、必ず体重が元に戻る(または増える)」という傾向が観られたとします。この原因を自分なりに考察してみましょう。男性の方であれば、こんなことが考えられませんか?・・・・『週中は仕事から帰り、奥さんの用意したものを食べているが、週末休みになると一緒に買い物に出かけ、好きなものを自分で選んで食べている』


  このような場合、好きなものを食べてはいけない、というのではなく、“好きなものは食べ過ぎる傾向にある”ことに注意して欲しいのです。他にも間食の影響、偏食の影響、運動のさぼり、宴会の影響、などグラフにはたくさんの情報が隠れています。
グラフ化するのは、体重だけではありません。万歩計による歩数・消費エネルギーなどをグラフにし、視覚化することをおすすめします。
このようにグラフにして視覚化することで原因がわかりやすくなります。何よりも体重が増えれば戒め・反省を促し、体重が減れば喜びとなって志気も高まり、継続につながります。



「2. ダイエットでストレスを作らない工夫」

急激なダイエットはストレスを導きます。そして、ストレスは反動となっていわゆる「リバウンド現象」となって元の体重にもどってしまいます。特に極端な食事制限はストレスとなるので注意が必要です。
ストレスにならない工夫?・・・・例えば、前号でお話した1日でご飯茶碗1杯分(150g:約220kcal)を制限することを例にあげると、1回の食事でご飯1杯を抜くと辛いものですが、1日3回の食事のなかで均等に1/3(50g)ずつ減らせば、大きなストレスとはならないでしょう。運動にしても同様で一度に1時間の自転車漕ぎがきつければ、30分ずつの2回に分ける、など工夫次第でストレスにならずに行なえます。

 

「3. ダイエットを楽しむ工夫」

ダイエットは継続性がなければ成功しないものです。『長くやるならせっかくだから楽しんでしまえ!』 少々開き直り気味かもしれませんが、ここにも工夫を凝らしてみましょう。
例えば、体重の減少だけでなく、スタイルの変化を記録して自分なりに楽しむのも一つの方法です。メジャーで測れるところならどこでも結構です。ウエスト、太ももの最大囲、足首、・・・・これを半月に1度位測ってパソコンに記録していきましょう。トライ前、トライ後のスタイルの変化が楽しめます。これに効果を感じたら友人に自慢するのも良いかもしれません。そして、自他とも認められる効果を確認したら、今度はダイエットの先生になって親戚や友人に教えてあげるのです。先生が元の体型・体重に戻るわけにはいきませんから、自然と自覚が芽生えエネルギーの収支バランスに注意するようになり理想

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